(タイトルは特に決めていない)

京央惨事(ケイオウサンジ)コラム過去ログ書庫。

話題:夏の想い出

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南帆子:あずきバー*1うまっ。

のすり:うまいよね。あずきバーが一番好きなんだ私。

南帆子:夏と言えばアイスですよ。

のすり:アイス。

 

 

(サリサリ……)

 

 

のすり:……もう夏も終わりですね。8月の、終盤。

南帆子:終わりだね。

のすり:夏休みの終わりですけれども。何か、夏休みの思い出とかありますか?

南帆子:……宿題は8月31日にまとめてやった。

のすり:宿題はまとめてやる派か。

南帆子:まとめてやる派。

のすり:私も。むしろ、間に合わない派。

 

 

(サリサリ……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 (キメ顔)*2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南帆子:私さ、朝苦手だからさ。人生で、ちゃんと自分の地域のラジオ体操に行ったことって、一回しかないんですよ。で、しかもその一回も、父親から引きずり起こされて。泣きながら参加するっていうアレだったんですけど。それ以外何故か父親が全部参加するっていう。

のすり:え。それ、お父さんが出たら南帆子が参加したってことになるの?

南帆子:ならない。

のすり:どういうこっちゃ。

南帆子:ただただ父親が参加するだけ。父親はちゃんと行かせたかったんだよね、私をラジオ体操にさ。父親はちゃんと起きるんです。私は起きないんです。で、スタンプも何も貰えないけど、父は行ってた。

のすり:朝の運動をしに。

南帆子:朝の運動をしに。「起きたし」みたいな。

のすり:……うちさ、ラジオ体操なかったよ。

南帆子:うそ。

のすり:ラジオ体操に行ったっていう記憶ないもん。

南帆子:マジか。地域性かな?

のすり:ゲームとかでさ、ラジオ体操あったりするじゃないですか。ゲームの中とかアニメの中とか。そういう印象。ラジオ体操って。現実にあるの? みたいな。

南帆子:でも中学の時にさ、授業でさ、ラジオ体操習わなかった?

のすり:え。

南帆子:習ったよ、私。

のすり:習った記憶ない。気付いたらラジオ体操してたかも知れない。

南帆子:まあ朝は苦手ですね。あと蝉も苦手です。あと太陽も苦手、海も苦手。

のすり:私も海は苦手ですね。川派ですね。

南帆子:あ、でも海のね、あの、砂浜が苦手なんですよ私。

のすり:あー。砂ね……。

南帆子:岩場だったらいい。

のすり:岩場ね。ああ。

南帆子:何が良いのかよく分からん。だって黒いしさぁ、海が。

のすり:うん。

南帆子:砂、黒いでしょ? まださ、沖縄くらいの、白い砂浜に青い海だったらまだ砂浜でも綺麗かなって思うけど。

のすり:人も多いしね。関東の海は。

南帆子:うん。でも(関東でも)岩場は綺麗だよ。

のすり:分かる。岩場とかで、生き物を見つけるとか。

南帆子:そうそうそう! それはすごい良いんだよ。岩場の方が魚がいるし、綺麗だよやっぱ。海中の景色が。岩場なら良いんだよ。

のすり:私も、海苦手なんですね。そんなに楽しい記憶もなく。私、昔子供の頃に、海で迷子になった記憶があって。

南帆子:どういうこと?

のすり:なんかね、たぶん幼稚園くらいの年代の時に、私一人でどっか行っちゃって。そういうなんか……良い記憶が無くて。海に対して。

南帆子:うん。

のすり:だから「海」か「川」かって言われたら、「川派」って答えるんだけど。

南帆子:私もどちらかと言えば「川派」だな。

のすり:なんか、すごい頭にこびりついている思い出があって。

南帆子:うん。

のすり:児童館のキャンプっていうのが毎年あって。

南帆子:はい! ありますね!

のすり:ありますでしょ。 毎年ね、山にキャンプに行ってたんだよね。たぶん中学一年生だか二年生だかくらいの時だと思うんだけど。

南帆子:うん。

のすり:まあ、児童館のキャンプに行ったんですね。で、川があって。川遊びをしている途中に、何かの弾みで、私が足を滑らせたんですよね。

南帆子:うん。

のすり:で、川の流れが思ったより早くて。あの「わぁ」って滑って「ぼしゃん」ってなって、その場でおぼれたんですよ私。で、溺れて「うわー!」ってなって。川の流れが激しくて「スワーン」って、「スワーン!」って流されて。で、川の中に掴むところもないし、本当に身動き取れなくて、マジ死んだと思ったんだよね。*3

南帆子:おお。

のすり:でも『どうにかして生きなければ』と思って。たぶん、岩か何かがあって「ぐわっ」てしがみ付いて「バサーンッ!」って自力で。自力で出たんですね。 本当死ぬかと思った!!ってハッと見たら、児童館の職員のお兄さん、めっちゃ笑ってるっていう。「はははーっ!」つって。*4

南帆子:(爆笑)

のすり:その顔が未だに忘れられない。

南帆子:なんで笑ってんだ。

のすり:本当に! このやろう! と!

南帆子:でもそれで本当に死んでたらさ、本当ニュースになりますけどね。

のすり:恐らく、私の溺れている様が相当おもろかったんだと思うんだわ。すごい、ワタワタしましたから。

南帆子:ふーん。

のすり:でもこちとら本当、死ぬかと思ったんですけどね。

南帆子:私もさ、学童とか地域が主催する夏休みのキャンプがあって。

のすり:おお。

南帆子:近くの山だったんだけど。それに、小学校三年か四年かの時に、参加したんです初めて。二泊三日だったんですね。飯盒でご飯焚いてさ、自分たちでカレー作ってテント立てて、みたいな。楽しかったんだけど。

のすり:うん。

南帆子:一日目の夜ですね、締めがですね……肝試しだったんですよ。

のすり:あ……。

南帆子:私本当、心霊系苦手なんですよ。

のすり:うん(笑)

南帆子:そこの山が、元米軍基地の山で……防空壕とかがいっぱいある山だったのね*5

のすり:本格的だな。

南帆子:本格的なシチュエーションで。で、それに纏わるちょっと「ここには亡霊が……」みたいな、話をまずしてくるの。話のさわりで。

のすり:あーはいはい。

南帆子:で、そこの時点で私は怖くなっちゃって。順番をね、最後の方にしてもらったの。で、本当は子供たちだけで行くんだけど……「もう無理!」ってなって。泣き喚いて。中学生と引率の大人たちとの組で「じゃあなほちゃん行こうね~」、みたいな感じになって。

のすり:大人チームに入れてもらったんだ。

南帆子:それでも、もう本当怖くて、ぎゃーぎゃーぎゃーぎゃー泣いてたんですよ。でもさ、脅かし役のボランティアの人たちは私がそんなに深刻に泣いてるって知らないし、逆に「怖がらせ甲斐のあるヤツじゃん」みたいな。感じなわけですよ。

のすり:子供が泣いてると大人って張り切るんだよねぇ。

南帆子:そう。

のすり:子供的には本当に辞めてほしい。

南帆子:で、もう本当に泣き喚きながら、ほぼ引きずられながら行ったんですけど。抱っこってほどでもないけどこう、腕を掴まれて。

のすり:何故そこまでして行かせなきゃいけないんだ(笑)

南帆子:一応行事だから……。で、そこに、ジェイソンのお面を被った脅かし役の男性が、草陰から、わーって出て来たんですよ。

のすり:うわ。

南帆子:で、マジで、ギャン泣きしたんですよ。

のすり:ギャン泣きするわ。

南帆子:ギャン泣きした瞬間に、エプロン付けたボランティアのおばちゃまが、すごい怒って、オバケ(役)に「怖がってるでしょ!!!!」って。

のすり:(爆笑)

南帆子:言われたオバケ、もうジェイソンのお面をつけたまま体がすげー戸惑ってるの。

のすり:なんだその状況(笑)

南帆子:おばちゃま「この子は本気で怖がってるのよ!!!」みたいになって。

のすり:良いおばちゃま。

南帆子:で、それ以降は目を開けて歩けなくなってしまったので、そこから先はおんぶだったんですけど。その状態で、山の中で、テントの中で眠るのがマジで無理ってなって。

のすり:無理だなーそれ。

南帆子:あの、引率の先生の車で家に帰るっていう。

のすり:えええっ!!

南帆子:家に帰る車の中でもずっと泣いてるし、家に帰って来ても、父と母の顔見た瞬間に「ママー!! パパー!!」って泣いてるし。引率の先生が事情説明して。で、「明日の朝また迎えに来ますので……」って言って。

のすり:えーーーっ。

南帆子:で、翌朝迎えに来てもらって、またキャンプに行った。

のすり:キャンプの意味!

南帆子:でもその二日目は、ちゃんとキャンプした。ちゃんと泊まった、テントに。

のすり:それみんなどういう気持ちで迎えてくれるの?

南帆子:すごく微妙な顔をしていた。

のすり:そりゃそうだろ!!(笑) 

南帆子:いや大人たちはまだアレなんだけど、子供たちだよね! 

のすり:「あ、なほちゃん、帰って、来た、んだー……」みたいな。

南帆子:「アイツ何だったんだよ」みたいな。

のすり:まあそういう、敏感なね。繊細な子供だったんだと。

南帆子:そうなんですよ。未だに本当に心霊系ダメなんですよ。


* * * * * * *


南帆子:今の時期さ、心霊系の特番さ、クソやるじゃんよー。

のすり:やるやる。これみよがしに。

南帆子:母親がそういうの大っっっ好きなの。

のすり:そうなんだ。

南帆子:であんなの、大体やってんの夕飯時じゃん。夕飯時に観ちゃうんだよ。もう本っっっ当に嫌なのさ私。

のすり:(チャンネルを)変えようとも言えず、なの?

南帆子:あのね、言えない。

のすり:言えないんだ。

南帆子:本来我が家は、チャンネル権は、私が一位なの。二位が母親なの。三位父親なんだけど。なんだけど、心霊番組に関してだけは、母親が一位になってしまうの。

のすり:なんで。なんで本来一位を南帆子がそこは譲るの?

南帆子:わかんない、もうさ、何かこう、譲れなくなってしまっているんですよ、心霊系に関しては。観てしまったときはもう部屋で眠れなくなるのでリビングで寝ます。

のすり:それ、観なきゃいいんじゃないの? 「ちょっと席外しますねー」みたいなのは出来ないの?

南帆子:だってご飯は家族みんなで食べるじゃん。

のすり:そうだけど……そうか。

南帆子:で、こないだね。『ほん怖』*6があったんですよ、

のすり:はいはい。

南帆子:アレを、母親が観ているときに、私はバイトから帰ってたんですね。21時過ぎくらいかな? 今帰ると、母親がちょうど『ほん怖』見てるんですよ。で、父が(迎えの)車の中で「母ちゃん今『ほん怖』観てるけど」って。

のすり:父から告げ口が。

南帆子:でもそれは、私がまだ食卓に付いていないわけだから、回避しようがあるわけ。

のすり:なるほど。

南帆子:それで父に「じゃあ私は母が観終わるまで部屋にいるから」と。「『ほん怖』が終わるまではご飯食べません、リビングに行きません」って宣言したの。そしたら父が、「別に母に『この先はHDに録って後で観て』って言えばよくない?」と。私は「それが母に通じると思うか」「心霊番組を観ているときの母の強さを知っているだろ」と。

のすり:そんなに強えの母!?

南帆子:本当に好きなんですよ母は心霊番組が。本当に大好きなんですよそういうのが。

のすり:それはまあちょっと……楽しみを取るわけにはいかないね。確かに。

南帆子:でもそれを、父は大したことじゃなく「なほが怖がってるから、ご飯も食わないって言ってるから、そこから先録画しなよ」って言ったら、母は結構強く「何でよっ」ってなって。で、15分くらい父と言い合いになってて。

のすり:そんなに!? そんなに!?

南帆子:で結局、母が私に直接確かめにきて。私が「『ほん怖』点いてるならリビング行かないよ」と直接言ったら、ようやく母が折れて。

のすり:母は知らなかったの? 南帆子が『ほん怖』嫌いだってことを。

南帆子:いや知ってるんだけど。「観てもどうせリビングで寝るだけでしょ?」みたいな。

のすり:その「本当にダメさ」を分かっていないのか。

南帆子:そうそう。本当にダメなのにさ。

のすり:(母的には)「なんでこんなに面白いものを」って感じなのかね。

南帆子:そうそうそう。本当、そんな感じだと思う。本当にダメなんですよ、心霊系が。未だにね。

のすり:ふーん。

南帆子:夏の怖い話、の話。

 


* * * * * * *

 


のすり:それこそ私、お化け屋敷でバイトしたことありますよ。

南帆子:あったね、そういえば。

のすり:20代前半くらいの時に。遊園地の中の、期間限定のお化け屋敷を。お化け役をやってましたけどね。

南帆子:うん。

のすり:私、お化け屋敷ダメなんですよ。客で行くの。

南帆子:私も無理です。絶対無理ですよ!

のすり:お化け屋敷の存在意義、本当に分かんないんですよ。

南帆子:全く分かりません。

のすり:なんでわざわざ金を払って、脅かされに行かなきゃいけないのか。

南帆子:本当だよ!

のすり:おばけじゃなくても、突然人出てきたら怖いじゃん。本当にダメなんですけど……いやぁ、脅かす方は楽しいよね!

南帆子:うん(笑)

のすり:どのタイミングが一番驚くか。図るのすげぇ楽しかった。

南帆子:私もね、夏じゃないんだけど。文化祭の時に、高校一年生の時、お化け屋敷やったんですよ。で、お化け役やったんですよ。

のすり:あれっ。

南帆子:しかも本当に、オオトリのお化けだったんですよ。ピアノの上に人形の首を置いておいて、私はピアノの鍵盤のところに突っ伏して息を潜めておくんですよ。息してないくらいに。ピアノの上の人形の首を取って部屋を出ないと、そのお化け屋敷はクリアにならないのね。

のすり:なるほど。

南帆子:で、人形の首を参加者が取ろうとした瞬間に、「ウワァァァァ!!!」って声を出して、人形を奪い取りに行くっていうお化けだったんですね。

のすり:こわ。

南帆子:ちょーーー楽しかったんですよ! もう最初、その役に割り当てられた時「本当やだ」って思ったんだけど、どんどんノって来て。あの、それこそクラスのさ、派手なギャル系のグループに、「松尾さんマジすごいんだけど!」「すごいお化けなんだけど!」って。

のすり:自分の地位がお化けによって上がる。

南帆子:なんか、「えー、文化祭程度のお化け屋敷っしょー?」ってノリで入って来た人が、マジで怖がって出て行くの。「うわああああっ!!」「ぎゃああああああっ!!」って。で、そのお化けは貞子みたいなカツラ被ってたんだけど。それを、暖簾のように手で押し上げて、「ありがとうございましたー」って見送って、戻る。っていう。面白かったですね。

のすり:最高だね。やる方は楽しいんですよね、あれね。

南帆子:超楽しい。その文化祭のヤツも、ひとり2~3時間ずつで交替って感じだったんだけど。結局、残り時間枠全部やりましたからね。

のすり:めっちゃノってんじゃん!

南帆子:「あ、交代? いい、いい、私やるー」みたいな。

のすり:味を占めてしまった。

南帆子:まあ、脅かす方は楽しいですね。

のすり:……それが今の、役者人生に活かされていると。

南帆子:それは知らん。

 


* * * * * * *

 


南帆子:なんかさー……夏の似合わない二人が頑張ってこんな話をさぁ……。

のすり:あなた8月生まれなのにさ。聞いてると夏そんなになのね。夏女じゃないんですか?

南帆子:だからさ、なんかさ……名前負けしてるんですよ私。

のすり:「南」の「帆」の「子」ども。

南帆子:あれちゃんと意味があるんだって親曰く。「温かくて明るい南風を帆に受けて常に前進していく子」って。……名前負けしてるんですよ。完全に。

のすり:海は嫌いだし。

南帆子:太陽嫌いだし。で、直風嫌いだし。

のすり:「風、吹いてくるな!」みたいな。

南帆子:そよ風程度が良い。

のすり:そんな「風を受けて帆を張って前進」するような感じではないのね。

南帆子:ではない。無難に進んで行きたい。

のすり:マイペースに進んで行きたい。

南帆子:マイペースなんですよ本当に。あと、名前の雰囲気だけで何か知らないけど、「ハイビスカス好きなの?」って聞かれたことある。

のすり:……南だからね。

南帆子:なんか、南の海っぽいじゃん。

のすり:ハワイ感。

南帆子:ハワイ感あるんだわ、名前に。名前の漢字だけでさ。

のすり:ハイビスカス。

南帆子:名前負けです。太陽は、肌が焼けるのが嫌いです。赤くなって……なんか、変な、鹿の子模様みたいになるんで。

のすり:太陽の光に当たるの、あんま向いてないヤツ……。

 

 

 

*『夏の想い出』 おわり*

 

 

 

 

 

 

*1:もちろん井村屋。BOX6本入り。箱買いです。

*2:パーマかけました

*3:ほぼ擬音

*4:擬音でどうにかしようとしてる

*5:実話。実際には、防空壕だった穴を利用し武器庫に使用するなどして、米軍が使っていた

*6:心霊系のネタを扱うTV番組。日本の夏の風物詩。