話題:タバコの話(一)
のすり:今日何本目?
南帆子:今日というか、昨日から一箱は吸った。
のすり:今ここ、ファミレス*1来て……1時間たったっけ?
南帆子:30分くらいじゃない?
のすり:30分で……6本ですか今。
南帆子:そう、ですね。
のすり:7本目?
南帆子:7本目を吸ってる。
のすり:おお。
南帆子:言って3ミリ*2ですけどね。8ミリを吸っていたことのある鐸木さんにしてみれば、かわいいもんですよ。
のすり:3ミリ味しねぇと思ったもん。
南帆子:よく辞めれたね。
のすり:なんか……辞めざるを得なかった、ね。
南帆子:体調が。
のすり:そう体調が。8ミリ吸ってたのって、去年の……4月、5月くらい。その時一番吸ってた。
南帆子:うん。
のすり:だけど。夏に体調、崩しまして。
南帆子:崩してたね。「水しか飲めん」みたいな。
のすり:そう、流動食しか食えんって時期が去年ありまして。そこから、「この体調の悪さって、煙草のせいでは……?」って思っちゃって。そっからもう、辞めようと思いましたね。
南帆子:今は完全に辞めてんの?
のすり:ほとんど吸ってない。ただ、1ミリを、吸ったんですよ、この前。
南帆子:辞めてないじゃん。
のすり:いや! そしたら、1ミリもダメだったね。気持ち悪ってなった。
南帆子:ヤニクラ*3みたいな?
のすり:も、あるし、なんか一箱*4消費しようと連日続けて吸ってると、4日目くらいから、胃が動かなくなってくる。
南帆子:ふーん。
のすり:なんかね、背中痛くなる。
南帆子:あー。向いてないね。
のすり:そう。でも8ミリ吸ってた頃は、そんななかったの。そんな風になることが。
南帆子:8ミリ吸ってた頃はさ、色々な煙草試してたよね。
のすり:試してた。
南帆子:なんかいっぱい色んな銘柄を。
のすり:結構ころころ……。基本的に、アメスピを吸ってたんですけど。アメスピの、8ミリと、6ミリと、3ミリと。
のすり:みたいな。
南帆子:ブラックデビルとかも吸ってたもんね。
のすり:吸ってた吸ってた。
南帆子:あと、ラキスト?
のすり:結構色々。マルボロも吸ってたりしてたし。
のすり:あと手巻き煙草とか手を出したり……。
のすり:でも一番やっぱり、美味しいなって思ったのはアメスピだったから。アメスピの、ライトとゴールドを行き来する、みたいな。感じだったんだけど。
南帆子:うん。
のすり:でもたぶん、手巻き煙草の方が、絶対アメスピライトよりも強かった*5
南帆子:強かったよねアレね。私も一回吸わせてもらっただけでヤニクラ起こしましたから。
のすり:……そこまで行ったのに今の現状何? みたいな。全然吸えなくなっちゃった。
南帆子:体がやっぱ受け付けなかったんだね。
のすり:本当何だったんだろうあの期間。
南帆子:まあでも習慣だよね、喫煙は。私も禁煙やったけど……結局習慣が抜けなくて。
のすり:習慣の中毒だよね。
南帆子:あと本当思ったのが、イライラしたときにどう対処すれば良いのか分からなかった。
のすり:何にぶつければ良いかってこと?
南帆子:なんか……まあ私が電話対応のバイトだから、こう、横暴な電話とか。かかって来た時とかに「ガァーー!」って思っても、一服すれば「よしっ」って仕事に戻れるんだけど。禁煙しちゃうとそれが出来ないから。ずーっとイライラしっぱなし。
のすり:拠り所ではあるよね。
南帆子:そう、手軽な拠り所。禁煙してた時にイライラしてた時は「人間てこんなにイライラするんだ」と思って。手足が震えた。イライラで。
のすり:そんなに(笑)その、煙草のさ、「吸いたい」ってイライラもそこに付加されるよね。
南帆子:そうそう。
のすり:日常のストレスもあるけど、そこにさらに「煙草吸いたい」っていうストレスがさ。
南帆子:もうどうしようもない。イライラが。ダメ人間ですよ、煙草に頼るっていう。
のすり:でもさ、そのさ。「イライラを超えたときの煙草の美味さ」ってあるよね……。
南帆子:あるねー!
のすり:煙草でしか解消できない欲求ってあるよね。
南帆子:ある。
のすり:これはもう喫煙者にしか分からない。
南帆子:分からないと思うけど。あのね……煙草一本吸えれば良いのよ。
のすり:煙草さえ吸えれば、解消しちゃうんだよね。
南帆子:そう。もうどんなにイライラしてても、このイライラは煙草一本で解消できるんだよ。
のすり:うん。
南帆子:もう何をしてもダメなの、マッサージ受けるとかさ、美味しいもの食べるとかしても、ダメなイライラが。煙草一本で済むんですよ5分で。
のすり:でも巷では「そのイライラが煙草の中毒性だから」「そもそも煙草吸ってるからいけないんだ」みたいな。あるじゃないですか。しょうがないっちゃしょうがないけど。
南帆子:あるね。
のすり:でもそこも受け入れての、煙草の快楽よね。
南帆子:体がついて来てくれないからね。
のすり:胃。胃が……。
南帆子:胃が。
のすり:いやでも、胃ってここ(みぞおち付近)じゃん。胃じゃないところから変な痛みって感じなんだよね。
南帆子:肺じゃない?
のすり:肺……!?
南帆子:うん。背中?
のすり:なんか、前(腹部)よりも後ろ(背面)なんだよね。
南帆子:肺だよ。
のすり:肺かなぁ。
南帆子:(吸ったら)ダメですよ。それは。
のすり:そもそも私、喘息持ちなんで。
南帆子:(カチッカチッカチッ)私もですよ。
のすり:(じと)……。
南帆子:(ふーーーー……)
のすり:よくそんなガンガン吸えるね。なんで私ダメになっちゃったんだろ。
南帆子:……8ミリとか吸ってたからじゃない?
のすり:8ミリだから?
南帆子:私3ミリだもん。
のすり:でもさ、1ミリでもダメになっちゃったよ私。
南帆子:8ミリでもう、肺がボロボロになっちゃったんじゃない。
のすり:弱ってんのか。
南帆子:分かんないけど。弱ってんじゃん?
のすり:そうか……。
南帆子:ダメですよ、喘息持ちは喫煙ダメ絶対。
のすり:おい。
南帆子:(ふーーーー……)
南帆子:あ、でも。煙草嫌いだった元カレさんは、もう、ご家族が吸わないご家庭だったのね。「煙草は麻薬」くらいの教育を受けてたので、絶対ダメだったんです。
のすり:あー。吸わない人はね、しょうがない。だって世間がそういう風になってるんだもん。すり込みだね。
南帆子:そうね。
のすり:うちは、親がそもそも吸ってたっていうのもある。今はもう吸ってないんだけど。
南帆子:うちも親吸ってる。
のすり:今、お父さんが吸ってるもんね。
南帆子:母も昔、結婚する前くらいまでは吸ってた。
のすり:小さい頃の記憶で、母が台所で煙草吸ってる、っていう風景があるのね、記憶の中に。あといとこの兄ちゃん姉ちゃんも結構吸ってたりとかして。そういう、小さい頃から周りに煙草のある環境だった。
南帆子:煙草を吸うことに関してうちらはそんなに、罪の意識はないんだよね。
のすり:そうなんだよねー。
南帆子:でもたぶん嫌煙家の方々からすると、「あの女どもは……罪なことを……」っていう。
のすり:罪。
南帆子:「とても罰の当たることを!」みたいな。
のすり:思うだろうね。「意味が分からない!」って。
南帆子:自ら罪深いことをしている女に見えるんでしょうね。
のすり:罪深い女。
南帆子:罪深い女。
のすり:……でも確かに、煙草を辞めて困ったことは、ないよ。
南帆子:え。
鐸木の裏切り!?
次回:タバコの話(二)へ続く。
以下↓脚注