話題:タバコの話(二)
前記事↓
タバコの話・後半です。
* * * * * * *
(カチッカチッカチッ)
南帆子:(ふーーーー……)
のすり:……ケントが一番美味しかったの?
南帆子:ケントに落ち着いたね。
南帆子:なんかもともと、甘い煙草とか、メンソールとか、嫌で。メンソール頭痛くなっちゃって。甘い煙草は吐き気がして。普通のノーマルな、煙草味の煙草が良いんだけど。
のすり:わかるわかる。私も煙草味がよかった。
南帆子:6ミリとか8ミリとか、ちょっとキツいなって。あの、数吸いたいんです私。でも1ミリは物足りなくて。で、3ミリがちょうど良いなって思ったの。一番、数が吸えて、吸ってもヤニクラ起こさないっていう。手数を多くしたいから3ミリが良いなって思ったんだけど……3ミリで、甘くなくてメンソールでもないってそんなにないんだよね、やっぱり。
のすり:うんうん。
南帆子:やっぱ3ミリだと女性向けにさ、甘くしたりメンソール入れたりとかしてるから。
南帆子:私は、ケントと、ラーク……あとメビウスは、3ミリだけど煙草味で良い。
南帆子:最初ラークだったんだけど。でも、ケント吸った後ラーク吸うと、なんかラークくさいなって思っちゃう。
のすり:ふーん。
南帆子:それとケントってさ、説明をしますと。「ジェットフィルター」と申しましてですね。
のすり:はいはい。煙草の説明ね。
南帆子:(吸い口指して)ここですね。フィルター。
のすり:穴が開いてる。
南帆子:空洞があるんですフィルターに。で、3ミリだけど、たぶん吸い心地的に6ミリくらいの煙量が入ってくるんですよ。でもタール自体は3ミリなのね。これがちょうど良いんですよね、私は。味的にも、煙とタールの量的にも。
のすり:あとケントって確かさ、マリリン・モンローが吸ってた煙草じゃなかったっけ?
南帆子:そうなの? そんなオシャレなの?
のすり:分かんない。確か、そんな感じの大女優が吸ってた気がする。
※ちなみに※
ケントを吸っていたのはオードリー・ヘップバーンでした。
※それはさておき※
南帆子:あとケントはお財布にも優しい。一箱420円よ。
のすり:420円。安い。アメスピは480円でしたから。
南帆子:アメスピはちょっと高価だもん。
のすり:美味しかったんだけどね。
南帆子:あ、こないだ。マルボロの6ミリ、あの白い箱のヤツ。あれを吸わせてもらったんですよ。美味しかった。
のすり:うん。マルボロは美味しいと思う。
南帆子:でも6ミリだから……確かマルボロって3ミリないよね?
のすり:確か、4ミリのメンソールがあった気がする。
南帆子:メンソールがね……なので、ケントに落ち着いた。
のすり:ほー。
南帆子:昔さ「ケータイの待ち受けをころころ替える人って浮気性」ってジンクスあったじゃん。飽き性って意味じゃんあれ。
のすり:うん。
南帆子:私、煙草の銘柄をころころ変えるとか、ストラップをころころ変えるとか、しない人なので。
のすり:そうなると、私は飽き性ですよ。
南帆子:知ってますとも。
のすり:飽き性です。
南帆子:私、気に入ったものを長年使い続ける派なんですよ。煙草に限らずだけど。靴とかも、ぼろぼろになってきたらそれと同じものを買ったりする。
のすり:え、同じヤツ買うんだ。
南帆子:おんなじヤツ。新しい靴を買うのに違うデザインの靴、あまり買わないかも。
のすり:へー。
南帆子:大体黒のレースアップブーツ。
のすり:違うもの買っちゃうな、ダメになったら。それこそ喫煙期間中、一箱終わるごとに「次何吸おうかなー」って考えてた。
南帆子:でしょ? ない。私。もう、ケントの3ミリロング。固定。
のすり:まあでも、定番が落ち着きますよやっぱり。自分の中の定番。
南帆子:落ち着く。
のすり:落ち着く前に、体調悪くなって終わっちゃったからな。
南帆子:ちゃんぽんも良くなかったんじゃないの?
のすり:タバコのちゃんぽん(笑)よくなかったのかなー。
* * * * * * *
のすり:でも確かに、煙草を辞めて、困ったことは、ないよ。
南帆子:え。
のすり:本当に。特にないよ。困ったことは。生活上で。
南帆子:イライラするときない?
のすり:や、あるけど。それは本当に最初だけっていうか。煙草のない生活が普通になっちゃえば、それがもう普通だから。
南帆子:……。
のすり:ご飯我慢するとかさ。寝るの我慢するとか。それは完全に身体的に響いてくるじゃん。頭動かないとか、力出ないとかっていう風に。煙草をなくすことに関しては、そういうのない。……むしろ私は胃が良くなったから。
南帆子:ご飯食えるし。
のすり:そうそう。
南帆子:眠れるし。
のすり:そう、吸ってた時ぜんぜん眠れなかった。
南帆子:あったね。
のすり:なんかちょうど「胃が痛い・眠れない・食べれない」っていうのが、ギュッとなってた時期があって。日常のストレスもあったんだろうけど。それで「これ煙草のせいだ」って、その時思ってしまったんだよね。
南帆子:うん。
のすり:それがあって、もう吸う意味ないな、って。
南帆子:私、眠れない、ご飯食べれない、ってなったら。「煙草吸ってないからだ」になるんですよ。
のすり:えええ!?
南帆子:こんなにイライラするのも、眠れないのも、ご飯食べれないのも体調が悪いのも、全部「煙草吸ってないからじゃん!」って。
のすり:そうなんだ、そうなんだね。
南帆子:煙草吸えば解決だよ。ご飯食えなくても、煙草吸えれば元気元気、みたいな。
のすり:すごい。ポジティブ。そうはならなかった私。
南帆子:ダメ人間です。自覚してる。
のすり:煙草を吸ってる方を責めたわ。「くっそ煙草のせいだ!」って。
南帆子:ある意味、だから「煙草を吸ってないせいだ!」っていうのも、煙草のせい。
のすり:そんな考え方があるんだな……。
*******
のすり:そう、南帆子の禁煙の話が聞きたかった。
南帆子:禁煙。
南帆子:禁煙外来の話?
のすり:禁煙外来に行ってたじゃないですか。
南帆子:行ってましたけど……薬が合わなかったから。体に。それこそ煙草吸ってた頃より体調悪くなったんで、薬の副作用で。
のすり:言ってたね……。診察って、カウンセリング?
南帆子:まず問診票書いて。自己申告するんだよね、「煙草への依存度がどのくらいか」、「喫煙年数は何年か」「一日の喫煙本数はいくつか」とか。で、なんか10個くらい項目があって、その項目のチェック数で煙草の依存度を調べるらしいんだけど。まあ大体全部チェックが入り。
のすり:10項目あるうちの?
南帆子:10個。
のすり:10個!!
南帆子:全部「はい」なんですね。で、それが終わった後に身体測定。身長体重血圧、全部。その後、呼気の中にあるタール度数を計るんですよ。数値化されて。
のすり:それ知りたい。
南帆子:え。普通になんか……肺活量検査みたいな。手のひらくらいの機械持たされて、そこから出てる管を咥えて、息を20秒間吐き続けて下さいって。
のすり:それで計れるんだ。
南帆子:そう。その数値で依存度が数値化される。
のすり:南帆子の中毒数はどのくらいだったの?
南帆子:でも「ライトスモーカー」くらいだったよ。その時はね、1日10本くらいだったんだけど。
のすり:確かに1日に3ミリ10本だったら、そんなにか。半箱だからね。
南帆子:「この程度だったら辞めれるでしょう」、って、お医者さん的にもそんな感じだったの。で、カウンセリングみたいな雰囲気で薬の説明とかして頂いて。
のすり:ふんふん。
南帆子:最後は、『禁煙宣言書』っていう書面にサインをする。
のすり:『禁煙宣言書』……!?
南帆子:うん。それにサインを。その『禁煙宣言書』には、お医者さんと立ち会った看護師さんの『禁煙サポート宣言』も含まれているから、お二人もサインして下さって。印鑑押して、みたいな。
のすり:、「私は煙草を吸いません」っていう、ちゃんとした契約を。
南帆子:そうそう。
のすり:確固たる確約をして。
南帆子:で、薬処方されて。その薬も、3か月間しか服用できないの。だから3か月間で完全禁煙を目指すっていう、アレだったんだけど。……まあ3か月を過ぎないうちに禁煙をする理由が無くなってしまったので。
のすり:……「禁煙をしろ」って言った人がいなくなってしまいましたから*2
南帆子:「もーいいやっ」ってなったら、禁煙外来にも行かなくなる→煙草の量も増える→ジャン!→今の私の出来上がり~。
のすり:ジャン!
南帆子:って感じ。でもヘビースモーカー*3ではない、3ミリだから。チェーンスモーカー*4じゃない?
のすり:薬って、飲んだら気持ち悪くなるの?
南帆子:うん、吐き気。あと眠れない。
のすり:それも薬の副作用?
南帆子:そう。あと鬱。
のすり:つらっ!
南帆子:あと煙草が、本っっっっ当にマズくなる。
のすり:……すごい薬があったもんだね。
南帆子:すごい薬だった。だからその、イライラしたりとかっていう時に、煙草に頼れないのね。吸ってもマズいし、もともと気持ち悪さもあったから。吸ったとところで、さらに気持ち悪くなるだけだし。煙草に頼れないっていうのがマジで「つらっ!」ってなって。……まあそんな時に別れたんで*5「吸えるぜー」みたいな。
のすり:「やったぜっ」って?
南帆子:「やったぜっ」っていうか……。
のすり:(笑)
南帆子:「もー、いいや」ってなりましたね。禁煙は。
のすり:良かったのか悪かったのか、分かりませんけども。
南帆子:そう言えば別れたとき、イの一番に鐸木さんに連絡しましたね。
のすり:ね。
南帆子:「私は京央に生きていく」って。
のすり:「あ、来たぞ」と(笑)
南帆子:宣言しましたね。
のすり:それはありがとう。と思いつつね。
南帆子:「京央に生きていく」=「煙草とともに生きていく」と同じくらいの。
のすり:そうなの? そういうことなの?
南帆子:ほぼイコール。
のすり:そっか(笑)
南帆子:……ジェットフィルターたまにさ、葉っぱがね、この中に入るんです。それがちょっとね、なんですけど。
のすり:うん。そうね。
南帆子:(ふーーーー……)
話題:タバコの話 おわり
↓以下、脚注↓