(タイトルは特に決めていない)

京央惨事(ケイオウサンジ)コラム過去ログ書庫。

花岡お一人様コラム【応援上映会に行って来た】

 


皆様こんにちは。
最近鐸木から「コナンのことになると理性が飛んでいる」と称されます、自称安室の女の花岡です。


この度、お一人様コラム四回目。今回はちょっとディープなところに身を投じて参りました。
一応鐸木の検閲は通ってアップしておりますので、不快な内容ではないと思います。が、一人で行くにはかなりディープな場所ではありました。
とても楽しかったです。


なるべく理性的にかつ冷静に、客観性を持ちつつ主観も交えながらレポートしていきたいと思います。
最後まで寛容な心で楽しんで頂けると幸いです。

 

 

――――――

 

 

名探偵コナン/ゼロの執行人』。
言わずと知れた今年のコナン映画である。


シリーズ累計22作品目となる今作は、現在の時点で興行収入82億円を突破し、歴代コナン映画の記録を今もなお次々と塗り替えている大ヒット作品である。

 

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今回の映画のキーパーソンは『安室透』という男。これが今作のヒットポイントであろう。
この男の人気はもはや社会現象とまで言われており、世の安室の女(安室透ファンの女性たち)は「安室さんを100億の男に(興行収入100億を突破させたい)」を実現するべく、足しげく劇場に通っている。
いま日本で最も経済効果のある男とも言われており、全く以て恐ろしい男である。


私立探偵・安室透

 

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黒の組織の一員・バーボン

 

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警察庁公安部(通称『ゼロ(零)』)所属の警察官・降谷零

 

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三つの顔を使い分けるこの男に、ノックアウトする女性ファンは非常に多い。かく言う私も、その一人である。


連載開始から今年で24年目。今になってコナンが記録的大ヒットを飛ばしているわけは、いくつか要因があると私は思う。


作品の質(物語の展開)こそが『マンガ』という媒体の面白味であった20年前に比べ、現在の『マンガ』は登場人物の質(キャラクター性やキャラクター同士の関係性)が重要視されているように思う。
連載開始当初は小学生だったであろうファン層がそのまま大人になり、時世が物語性からキャラクター性に移行し、そのタイミングで『安室透』の登場により、一気に現代の風潮にもマッチした作品性になり、大人になったファン層(主に女性)が熱狂的に『安室透』にハマっていく。
また、私自身そうであるが、長いこと『名探偵コナン』から離れていたファンが『安室透』の登場により、カムバックしてくる現象も引き起こしている。


前置きは長くなったが、つまり私は今、『名探偵コナン』もとい『安室透』に激ハマりしている安室の女である。


6月5日に初めて執行された(今作『ゼロの執行人』を見た)のを皮切りに、私は二週間のうちに6回も執行を受けた。
そしてその間に、立川シネマシティの存在を知ってしまったのである。

 

cinemacity.co.jp

 


この映画館、音質がマジで最高である。


皆様お気づきであろうか。実は今作、オープニングの例のテーマ曲が内容に合わせてアレンジされているのだが、実は安室透の紹介時、彼の得意楽器であるギターの音が加わっているのである。


他の映画館だと音が潰れて聞き取りにくいが、この映画館であればさほど耳を澄まさなくてもはっきりと聞こえる。
また低音が体に響くほどなので、臨場感が凄まじい。
他にも細かい音の演出にたくさん気付けたのだが、それはネタバレになってしまいそうなので控えよう。


とにかく、音質が最高のクオリティで楽しめるのだ。


そして、半年間に600円の会費がかかる有料会員になれば、無料会員よりも一日早い段階の、上映日四日前からネット予約が可能になり、かつ映画鑑賞一回につき1300円という破格の値段でチケットが買える。二週間の間に三回もこの映画館に行っているのだから、私は二回目(通算五回目)のチケットを買った時点で有料会員登録をしていた。


そして、6月18日。バイトに向かう途中に届いた立川シネマシティからのメルマガで、私は知ってしまったのである。


6月23日の土曜日、立川シネマシティにて『ゼロの執行人』の応援上映があることを……!!


応援上映会とは。
昨今のアニメ映画に於いて主にアイドルアニメによく見られる上映方法で、映画館での鑑賞中に声を出して良し、サイリウム・うちわの持ち込みOKの、まるでアイドルコンサートのような状況で映画を楽しむことが出来る上映方法である。

 

conan-movie.jp詳しくはここに……。


これは……行って、みたい……しかし一人で行くのはどうだろうか……勇気がない……人を誘おう……。
とりあえずチケットは二枚予約しておいて、誰でもいいから一人誘おう……さすがにこれは一人では行けまい……。


そんな葛藤をしていると、19日の0時になった。立川シネマシティ有料会員の先行販売開始である。


とりあえず、二枚予約……あれ、一枚しか席選択できないぞ……。
ん? あ、そうか、有料会員の場合は1アカウントに付き1枚しか予約出来ないのか。いつも一人でしか行かないから知らなかったや。


そっか、じゃあ明日の無料会員(一般前売りチケット)発売日に二枚予約すれば良いかな……どうせこの映画館の有料会員しか取れないんだし、そんなに急ぐことは……。


と、上映予約トップページに戻った私は目を疑った。
ちなみにこの時点で0時2分。有料会員枠の予約開始から経った2分の出来事である。

 

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このままでは明日まで席空いてねぇ!!
悠長なこと言っていられねぇ、とにかく一枚だけでも席取らねぇと私も観に行けなくなる……!!

 


ということで、上の画像の赤い席が私が選択した席である。


かくして初めての応援上映会に、一人で参加することが決まってしまったのである。


――そして、時は来た。


6月23日(土)、朝9時起床。ご飯を食べて、ゆっくり身支度を整える。
平日はバイト尽くしで、チケットを取ってからもサイリウムやうちわを準備する時間はなかった。
声を出して良いとは言うものの、一人で参加してそこまで叫べるものなのか。このままではせっかくの応援上映会に水を差す輩になってしまう……。


ということで、あれやこれや模索した挙句、なんとなく服装で安室さんを意識することにした。

 

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そして雨の中、私は立川シネマシティに向かう。
行きのモノレールの中で、私はもう、期待と不安でいっぱいだった。


ハードルが、ハードルがあまりにも高すぎる。ひぃ……。


そして、立川北駅に着いてしまった。


やっぱり、人多いな……チケット完売してたもんな、当たり前か。


いつもの手順でチケットを発券し、私は劇場内へ足を踏み入れる。
この時点で上映開始15分前。


やはり、女性が多い。8割は女性だろうか。でも10代後半~30代くらいの方が多いのかな。
みんな膝上にうちわやサイリウムを準備している。安室さんやコナン君のぬいぐるみを持参している方や、キャラクターのコスプレでいらっしゃってる方もいた。みんな大荷物だ。こんなハンドバック一つで乗り込んでいるのは私くらいだ。
ううう、居にくい……。


まずお手洗いに向かった。(この劇場はお手洗いが客席の中にある)
そして、気付いた。意外と40代~50代のマダムな方々もいらっしゃる。そして、お手洗いでお化粧直しをしていらっしゃる。
なるほど。乙女心と礼儀作法をきちんと弁えていらっしゃる。
やはり安室さんにお会いするには綺麗に身支度を整えねば。見習って口紅だけ直して、席に戻った。


上映開始5分前。劇場スタッフ(と思われる)おじさまの前説が始まった。


「えー、本日はお集まり頂き、誠にありがとうございます。本作もお陰様で82億円の興行収入を記録し、まあ100億にはなかなか難しいと思いますが、皆様がいて下されば出来るような気もします。上映開始前に諸注意を申し上げますと、まず録音・録画は禁止です。あと他のお客様の視界を遮るような応援の仕方はお辞めください。これだけ守って頂ければ、あとは皆様モラルのある方々だと信じておりますので、ご自由に参加頂いて結構です。これから上映開始前に二作品だけ、告知を流させて頂きます。『未来のミライ』と『コードブルー』です。山ピーも出て来ますので、もう充分に発声練習も兼ねて、騒いで下さい。」


おじちゃま、良い。とても、良い。ユルい。とても好感が持てるぞ。


そんなこんなでおじちゃまの前説中も、劇場中がサイリウムで応援していた。そして予告編が流れ、既に劇場内はヒートアップしていた。

そして、とうとう、本編開始。


公式に指定されている色は
コナン⇒
安室透⇒黄色
蘭姉ちゃん⇒ピンク
警察組⇒白
映画全体⇒
上記以外は思い思いの色を振り、とにかく声を出す。楽しむ。それが公式の条件である。


ここから、ネタバレにならない程度に、私の印象に残った応援メッセージの数々を文字のみでお送りしよう。
⇒(花岡心の声)


●とにかくキャラが初登場したときは名前を叫ぶ
「ひろしー!!!!」※阿笠博士の初登場時※
⇒(ひ、ひろし……!!)
「コナンくんイケメーン!!」※青いサイリウム
⇒(確かにコナン君は小学生にあり得ない色気あるよね(中身が高校生とは言え))
「哀ちゃーーん!! 可愛いーー!!」※公式には色指定なかったけど紫多め※
⇒(かわいー!)
「裕也ーーー!!」※警察組のくくりで白※
⇒(風見さんてこんなに人気だったの……!?)
「安室さあああああああんぴぎゃあああああああ!!!!」※劇場内のサイリウムが一気に黄色に変わる※
⇒(ぴぎゃあああああああ!!)


●ツッコミ編
「しんいちーー!! 後ろーー!!」
⇒(志村か(笑))
「電話耳に当ててー!!」
⇒(作画の関係(笑))
「車大事にしてー!!」
⇒(体も大切にしてー)
「察しがいい!!」
⇒(探偵だから(笑))
「コーヒーふーふーしないと熱いよ!!」
⇒(確かに湯気すげぇ立ってる……。)
「なんでトカゲーー??」
⇒(そう言えばなんでだ?)
「小麦粉破れちゃよー!!」
⇒(それはそれで笑える……。)
「ゴリラーー!!!」※これは安室の女にしか分からなネタ※
⇒(怪力(笑))


●感情移入編
「逃げてーー!! 公安逃げてーー!!」
⇒(爆発するからー!!)
「指紋……!?」
⇒(おっちゃん……。)
「一緒にコストコ行こう!!」
⇒(行きたい!「安室さんは小麦粉と卵お願いね」とか言いたい!!)
「裕也頑張れー!! 負けないでー!!」
⇒(年下の上司に腕を捻り上げられる年上部下……そうかこれがポイントか。)
「ご飯食べてー!!」
⇒(安室さん、4月29日~30日はこれ完徹してるよね……体大事にして……。)


●キャラの台詞をそのまま叫ぶ
「あれれ~?」
⇒(でもさ~おかしいぞ~?)
「公安的配慮……(ざわざわ……)」
⇒(ざわ……ざわ……)
「それが公安だからだ」
⇒(かっこよすぎんだろ)
「思い上がるな!!!!」
⇒(思い上がるな!!!!)
「判断! 判断!! 判断!!!」
⇒(ここ涙腺刺激されるんだよな……うう……。)


●キャラ愛(主に安室さん愛)サイリウムは黄色一色※
「後ろ姿もイケメン!!!!」
⇒(イケメン!!)
「耳の形イケメン!!!!」
⇒(イケメン……!?)
「顔が良い!!!!」
⇒(顔も良い!!)
「指の動きエロい!!!!」
⇒(これはエロい……。)
「白シャツーー!! ロールアップーー!!」
⇒(その白シャツのにほいかがせてーーーー!!)
「水も滴る良い男!!」
⇒(これはずるい)
「サンドウィッチ作って!!」
⇒(食べたい!!)
「助手席乗せてえええええええ!!!」
⇒(乗せてえええええ!!)
「コナン君ずるい!!」
⇒(コナン君そこ代わって……!)


●そして安室の女たちが最も興奮する今作のポイント(この顔である)

 

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「※▽■○×▲※◇●※▼×□~~~~~~~!!!!」※もはやなんて叫んでるか分からないが劇場内のボルテージは最高潮、一面真っ黄色※
⇒(※▽■○×▲※◇●※▼×□~~~~~~~!!!!)


最後はサライのごとく福山雅治を大合唱

 

 


……すごかった。

 


熱量もさることながら、これだけの熱量を持って皆さまマナーがきちんとされていた。
うちわは胸の前。サイリウムは頭より下で振る。
立ち上がっての応援や、後ろの席の人たちの視界を妨げることのない完璧な応援だった。

 

一人で行ったもんで私は小声で(キャーーーー!! 安室さーーーーん!!)と乗じていただけであったが、両隣の方もお一人様だったのにきちんと叫んでいらした。サイリウムも振っていらした。素晴らしい。


今までこのコラムでは「お一人様って良いよ」という趣旨でお送りしてきたが、これだけは言ってしまおう。


応援上映は誰かと行きましょう。


一人で行っても良いのだが、誰かと一緒の方が恐らく100倍は楽しめそうだ。
一人でも充分楽しめるには楽しめるし、堪能出来るのだが、やはり『同志』が隣にいた方がより参加出来る。


上映終了後、叫びまくってみんな汗だくになっていた。
私も普段より一層力が入ってしまい、そんなに叫んでいないのに手汗をかき、さらにはよく分からないがアイラインが滲んでいた。泣いたのか……?


そんなこんなでいつも以上に放心したまま、私は劇場を後にした。
火照った体を冷ますように、天からは雨が降り注いでいた。

 

 

――――――

 

 

今回はここで終わりです。
まだ公開中の作品なので、本編にはあまり触れられないのが残念ですが……。


ちなみに立川シネマシティでは、夏休み前くらいまでは『ゼロの執行人』の上映期間延長が決定しているそうです。
応援上映会ではみんなの応援が届くように少し音質を下げていましたが(それでもかなり良い。結構驚いていた方もいらっしゃった)、通常の上映だとさらに音質がケタ違いに良いので、他の機会でも是非この劇場で『ゼロの執行人』を楽しんでほしいなぁと思いました。


届け、安室愛。


以上、『一人で応援上映会に行って来た』でした。